私がプリウスを選んだ理由

各地の展示会にプリウス　リラックスキャビンを出展すると、会場にいらしたお客様からいろいろなご意見　ご質問をいただきます。
皆様一様に初めて見るその姿と斬新なアイディアに驚かれ　本当に使える車なのか疑問を投げかける方もたくさんいらっしゃいます。　　
その中でもプリウスをなぜ選んだのかとのご質問がすごく多いのでここでそのわけを少しお話させていただこうと思います。

まず　日本国内のキャンピングカー利用の実情について私の意見を述べさせていただきます。
日本のキャンピングカー利用者の多くは余暇を利用して日本国内の風光明媚なところをめぐり歩き　観光を楽しみ　時間に縛られずにゆっくりと旅を楽しんでおられます。その楽しみはとても素晴らしいもので当社のお客様もそういう方が大半です。
しかしその楽しみを出来る方は　時間に余裕がありご自分の生活時間をその楽しみに十分費やすことができる方に限られていることも事実です。

私がすごく感じていることは　若い世代の車離れです、働き盛りで小さい子供がいる家庭では実際問題として長期的な旅行は不可能になっています。
しっかりと仕事をしている方は　休日は週に２日　年間の大型連休は　ゴールデンウイークと夏休み冬休みという方がほとんどです。
そういう方々にこそ　車で移動し　遊ぶ楽しみを知ってもらいたい。　また子供たちに　車で旅行した楽しさを感じて覚えていてもらいたい。基本の考え方はここにあります。

その方々がキャンピングカーを持ってその楽しみを十分にできるのならばなんの問題もないのですが、実際問題として一家で複数の車を持つことは経済的にも物理的にも難しいのが現状です。
以前からそのことを考え当社では　ワゴンタイプのキャンピングカー　リラックスワゴンを販売しております。リラックスワゴンのユーザーは若い家族から　ご年配の方まで多岐にわたりお陰様でお使いいただいたユーザーの方からは喜びの声をたくさんいただいております。
しかし小さいお子様がいらっしゃる若い世代を中心としたユーザーの希望は、より安全に　より経済的に　奥様も安心して運転ができ　一台で全てをまかなえる　そんな車を求めているように感じていました。

そこで生まれたのが　プリウスベースのリラックスキャビンです。

キャンピングカーの設備はそれほど必要ないが　家族４名～５名で安全に移動して　家族全員が足を伸ばしてゆっくり眠れる、その上燃費もすこぶる良く　車両サイズも普通乗用車と同じ　街乗りにも使える　一台で全てをまかなえる車を目指し開発いたしました。


室内の空間を確保するためにFRPのシェルを取り付け　広い上段ベッドをつくりました。
下段のベッドは後部座席を倒してマットを敷き詰め使用します。上下で子供を含め５名程度が就寝可能です。プリウスの乗車定員は５名なので乗車人数の全てが車内で就寝可能です。
チャイルドシートも乗用車のシート構造はそのままなので取り付けるための制約は全くありません
FRPのシェルは車両の高さも考慮して作られ　２メートル５センチの車体は立体駐車場にも入ることができます。
ルーフ部分は断熱施工もしっかりと施され　季節を選ばず車内で快適に眠ることができます。
またリヤハッチを取り外しただけでボディーを一切カットしていない構造は　ボディーの剛性を損なうことなく安全な乗用車としての機能を十分に満たしています
気になる車両重量も当社の技術で軽量化を施し、私２名分ほどの重量増に抑えました。そのため算定燃費取得済特定改造自動車として　現在の法律上では取得税　重量税の全てが免税（非課税）となります。
何よりもハイブリッドカーなので燃費も良く当社の計測では余裕でリッターあたり18km走ることができます。
キャンピングカーの利点（メリット）は遠くへ自由に遊びに行くことが出来ることです。そのためには燃費をあまり気にせず出かけることができるハイブリットカーはキャンピングカーのベースとしては最適な選択になります。

リラックスキャビンはプリウスベースという　誰も考えつかなかった発想と　様々なユーザーメリットを備え本当に使える一台として誕生しました。
日本のキャンピングカーの新しいカテゴリーになると信じて、柔軟な発想で生まれたプリウスリラックスキャビンの今後を是非見守ってください。
ありがとうございました

かーいんてりあ高橋　代表取締役　高橋　宣行